楽曲解説 -カ行-
尺八様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。
寿競べ(コトブキクラベ)
地歌筝曲。作曲は2代目山木検校(ヤマキケンギョウ)、歌詞は万葉集巻9にみえる浦島太郎の話を題材としている。平家琵琶の調子や手法を用い、荘厳で華やかな目出度さを感じる曲趣になっている。箏は、雲井調子。
寿(じゅ)は春山(しゅんざん)にして 千載(せんざい)秀で
また滄海の 限りなき
南の星の 影ひたす
岩根の浪の 名に高き
天の橋立 踏み(文)も見ず
みずのえという 雅男(みやびお)あり
月花雪(つきゆきはな)の 折々に
都の手 振りうとからず
心も軽き 春風に
釣竿とって 青柳の
糸繰り出す 一葉舟
鰹釣り 鯛釣り 誇り七日まで
家路忘れて 住之江や
浦は遙かに 漕ぎ出でぬ
ああいぶかしや
まさしく釣り師は 亀なるを
いとやんごとなき 上臈(じょうろう、※)の
折ればこぼるる 笑みの露
初花桜に 鶯の
初音添えたる 許しなり
上臈=地位・身分の高い人。ここでは、龍の宮姫(乙姫)を指す。反対語に下臈。
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