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楽曲解説 -ナ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

長良の春・長等の春(ナガラノハル)

 地歌筝曲、京風手事物。菊岡検校(キクオカケンギョウ)が作曲し、手付けは八重崎検校(ヤエザキケンギョウ)が行なっている。詩は、雅無舎・消南舎。近江八景の一つ三井寺(園城寺)とその周辺の桜のかおる風景を歌ったもの。
 構成は、前唄-手事・チラシ-後唄で、三下りにて手事で本調子となり、後唄で二上りとなるが「名残を惜しむ」のところで暮れゆく春の慕情をよく写し出している。

賑ふ(にぎわう)や 春の朝立つ 霞み晴れ
志賀の都は 荒れにしを
長等(ながら)の 山の山桜
昔を今ぞ 思ふなる
花の盛りも 一やう(一様)に
四方(よも)の眺めも 尽きせじと
高観音の 庭桜
向ふはるかに 三上山
隔(へ)つる鳰(にほ)の 海の面
その浦々を 漕ぎわたる
往(い)きかふ船の 楫音(かじおと)も
風の便りに 聞こゆなり
遊び戯れ 春の暮れ
名残りを惜しむ 諸人(もろひと)の
入相(いりあい)つぐる 三井寺の
鐘の音さえ 吹きかへす
風につれだち 散る桜
桜々に 送られて
唄ふて帰る 桜人(さくらびと)

菊岡検校=関名は楚明一。1792~1847。地歌の作曲者。
地歌の作曲者として活躍し、京流手事物の様々な名曲を後世に遺している。その多くの曲の箏のパートは八重崎検校が担当している。代表作品に磯千鳥・楫枕・茶音頭・夕顔など多数。

八重崎検校=関名は壱岐之都、三保一。生田流。1776または85~1848.
京流手事物の箏パートの作曲の第一人者で、多くの箏パートを作曲している。それまで人気の無かった曲も、彼が作曲する事で人気になった曲も。

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