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楽曲解説 -ハ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

ほととぎす

 山田流の地歌筝曲。作曲は山田検校(ヤマダケンギョウ)、作詞者は不明。遊女の男を待つ心情を時鳥の初音を求めて隅田川を遡行する様に例えつつ、河畔の地名を織り込みながら詠いあげる初夏の歌。別字に時鳥・郭公とかかれる場合も。

夏の夜の 明る間(ま)早み 仮初めに
見るほどもなき月影を
惜しむとすれど 寝ね難(いねがて)の
枕に託(かこ)つほどをさへ
絶えて忍べど訪れぬ
憂しや辛さの人ならば
恨みも果てむかにかくに
雲井に遠き待乳山(まつちやま)
心 関屋(せきや)の里吹く風に
雨もつ空の五月闇(さつきやみ)
闇は綾瀬の川舟に
浮き寝しつつも聞かまほし
かくばかり 待つとはなれも白鬚(しらひげ)の
森の下露 草々に
世の雅男(みやびお)の憧れて
君待つ夜半(よわ)にかはらぬは
ただ一声のほととぎす

山田検校=関名は斗養一(とよいち)、山田流の創始者。1757~1817年
京都より江戸へ派遣された長谷冨検校(ハセトミケンギョウ)に学んだ山田松黒(ショウコク)から学び、江戸人好みの派手で粋な筝曲を創作して山田流を興した。それには、当時江戸で流行していた浄瑠璃や長唄・能・歌舞伎などの特徴を取り入れた独自の作風であった。自作曲の楽譜や歌詞の出版や、箏職人の重元房吉(シゲモトフサキチ)と協力し箏の改良も行い、現在主流の「素箏(山田箏)」を製作したりと邦楽発展に大きな影響をもたらした。

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