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楽曲解説 -マ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

都鳥(ミヤコドリ)

 地歌筝曲、長唄物。作曲は、2代目杵屋勝三郎(キネヤカツサブロウ)。都鳥は、伊勢物語の九段東下りに特徴が書かれており、その特徴から現在でいうところのユリカモメの事であろうと推定されている。そのユリカモメが波間に羽を休めて漂う様を、浮世に揺られる遊女の恋心に重ねて謳い上げている。

たよりくる
船の内こそ ゆかしけれ
君なつかしと 都鳥
幾夜かここに 隅田川
往来(ゆきき)の人に 名のみ問われて
花の蔭 水に浮かれて 面白や
河上遠く 降る雨の
晴れて逢う夜を 待乳山(まつちやま、※)
逢うて嬉しき あれ見やしゃんせ
翼交わして 濡るる夜は
いつしか更けて 水の音
思い思うて 深み草
結びつ解(と)いつ 乱れ逢うたる 夜もすがら
はや後朝(きぬぎぬ)の 鐘の声
憎やつれなく 明くる夏の夜

※ 待乳山=浅草寺の子院の一つである本龍院の山号。本尊は、聖天(歓喜天、ヒンドゥー教ではガネーシャ)。その本尊から、待乳山聖天とも呼ばれ、関東三聖天の一つとされている。

2代目 杵屋勝三郎(キネヤカツサブロウ)=初代杵屋勝三郎の実子。1820年~1896年。
長唄三味線方の名跡の一つ。特に二代目は三味線と作曲の腕が非凡で多くの名曲を後世に残している。その腕前を称えて「馬場の鬼勝」とあだ名される。

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