Top -トップ->Study -尺八の考察->-楽曲解説->-夕の雲-

楽曲解説 -ヤ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

夕の雲/夕辺の雲(ユウベノクモ)

 地歌筝曲、組歌物。作曲は光崎検校(ミツザキケンギョウ)、作詞は清水某といわれている。
 源氏物語にある五十四帖内の第19帖「薄雲」を題材に作られている。薄雲の由来は、「入り日さす峰にたなびく薄雲は もの思ふ袖に色やまがへる」という光源氏が藤壺の死を悼んだ詩から。
 八橋検校(ヤツハシケンギョウ)作曲の「菜蕗」打ち合わせることも出来る。

憂(う)しと見るも 月の影
嬉しと見るも 月の影
薄雲 棚引きて
心の色ぞ仄(ほの)めく
所縁(ゆかり)嬉しき面影
引き留めし 袖の香
忘られぬ 情に
あはれを知るも ことわり
逢ふごとに時雨れ(しぐれ)して
深く染むる紅葉
吹き散らす山風
心なきもうらめし
夜もすがらつくづくと
ありし夜のこと思ひ寝の
夢に見ゆる面影
如何にして我が閨(ねや)へ
来ることの嬉しさ
儚くも夢さめて
幽か(かすか)に残る灯火
夢に見し臥所(ふしど)も
さめて寝ねたる臥所も
変らぬぞ哀しき
さめて姿のなければ
まぼろしの姿も
夢路ならではいかで見ん
絶えてかはさぬ言葉も
梓(あずさ)にかけて交(か)はさむ

光崎検校=関名浪の一、冨機一。生田流、八重崎検校の弟子
幕末新筝曲として三味線と合奏しない純粋な筝曲作品を作ったり、伝統的な地歌物を作りながら新たな試みを試してみたりと革新的な人物だった。代表作として、幕末新筝曲「秋風の曲」「五段砧」、地歌では京流手事物として「七小町」「夜々の星」など名曲多数。

その他のヤ行の楽曲

八島 八千代 八千代獅子 八千代獅子変奏曲 山越 山桜 大和調子 倭鈴慕 八重垣 八重衣 山姥 夕顔 夕暮之曲 夕空 夕月 夕凪 夕の雲 ゆかりの月  雪の花 夢路 熊野 横槌 米山甚句 夜々の星 善哉 四段砧 四つの民 淀川三十石船舟唄 呼び竹・受け竹 歓喜/よろこび 夜の海 夜の懐

尺八製管・販売、その他周辺アイテムなど、尺八修理工房幻海

文字サイズ拡大

観づらい場合の文字サイズ
拡大方法はコチラから

尺八に問題が?

練習してるのに・・・
どうも吹きにくい

修理・お見積りのお問い合せ、尺八修理工房幻海

 毎日、尺八を練習しているのにどうも上手く音が鳴らない、鳴り辛い・・・もしかしたら、尺八に問題があるのかもしれません。そんな時はプロに相談。あなたの尺八に問題がないか調べます。お問合せへ

尺八を始めよう!

各地の稽古場・
 教授者の紹介