邦楽・虚無僧 関連書籍
邦楽・尺八・虚無僧・三曲などの関連書籍（私書本 問わず）を紹介していきたいと思っています。ここで紹介する書籍は、この尺八修理工房幻海のホームページの内容の参考にもさせていただいています。蔵書についての質問やあるいはご提供していただける方いましたらお問い合せからご連絡ください。
尺八の新研究 / 村治虚憧 著
都山流から分かれて独自の村治流を興した村治虚憧（ムラジキョドウ）が記した、尺八の研究資料。当時はまだ一般的でなかった正律（7孔の前身）での尺八製作や歴史、将来展望などについて書かれている。昭和28年出版。
目次：
・自序
純律尺八公開状、改良の重点、音律の安定性と明朗性、製管と音叉、など
・第一章（歴史）
雅楽尺八、一節切、尺八の反り、過去から現代の推移、など
・第二章（理論）
楽音の三要素、倍音、尺八の音色と調律、音叉と製管、など
・第三章（旋律）
調子、笛と律、日本の律旋、日支洋比較、尺八各種の旋律、など
・第四章（純律尺八）
純律尺八割り出しの研究、十割5孔管のチ孔で黄鐘は出ぬ、小穴の活用、など
・第五章（将来篇）
純律尺八による本譜吹奏に就いて、1尺8寸管による譜表、など
※ここでいう純律尺八とは、現代における7孔尺八の前身で、中継ぎの間の小孔や3孔の位置を下げるなどの方法がとられた尺八のこと。