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尺八・虚無僧、ゆかりの地

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朝熊山 金剛證寺(アサマサンコンゴウショウジ) 伊勢神宮の丑寅(鬼門)の方角を守護

 現在は、臨済宗南禅寺派のお寺で正式名称は勝峰山 兜率院 金剛證寺。本尊は、虚空蔵菩薩。

三重県朝熊山金剛證寺01 尺八修理工房幻海 いつ建立されたのか正式な記録は定かではないが、平安時代に弘法大師空海が真言密教の道場として中興した(その頃は真言宗であった)。一時衰退していたが14世紀末に仏地禅師によって再興され、臨済宗のお寺として生まれ変わる。
 伊勢神宮との結びつきは、室町時代に遡り、神仏習合の流れから伊勢神宮の丑寅の方角にあることにより「伊勢神宮の鬼門守護」として信仰に結びついた。その頃より、「伊勢に参らば朝熊を駆けよ、朝熊駆けねば片参り」といわれている。

 尺八との関係は、伝説によると虚竹禅師がこの朝熊山の頂上にある虚空堂で仮眠をとっている時に霊夢を見、その中で霧の立ちこめる海上かなたから聞こえた曲を「霧海ヂ」と、霧の晴れた空に響いた曲を「虚空ヂ」と尺八根元曲の2曲とされる曲を得たと伝えられている。

 また、ここ朝熊山金剛證寺周辺では、独自の山岳信仰がある。山域は別名「山界」と呼ばれ、この世とあの世の交わる中間に位置する世界として信仰し、江戸期以降、宗派を問わず葬儀ののちに朝熊山に登り、金剛證寺奥の院に塔婆を立てて供養する「岳参り」「岳詣(たけもうで)」などと呼ばれる風習がある。

住所:三重県伊勢市朝熊町岳548(朝熊山山頂)
アクセスには伊勢鳥羽スカイラインを通る以外の方法はない。(通行料:普通・軽自動車=¥1200)

近郊のオススメスポット:
 何といっても伊勢神宮(内宮と外宮)とその近郊。宿泊には、伊勢志摩といったメジャーな場所でもいいが、魚介類をたらふく食べて楽しめる相差などの港町の民宿もオススメ。

朝熊山金剛證寺とその近郊 -風景写真-

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