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尺八 真の名人列伝

 この世に尺八吹きは数あれど、真の名人と呼ぶに相応しい人物はそうそういない。私がこれまで出会ってきた、あるいは演奏会やコンサートで、あるいはCDなどの録音物で聴いた方々などで、本当に感動し、尊敬し、後世に残したい、伝えたいと思う演奏家を紹介していきたいと考えている。

尺八の達人・名人・・・

ジョン・海山(カイザン)・ネプチューン

John Kaizan Neptune。都山流師範。

アメリカ、カリフォルニア州オークランド出身。高校時代はトランペットを吹き、その後ドラマーとして音楽活動を行っていた。ハワイ大学に進学後は民族音楽を専攻し、はじめインドのタブラを研究していたが教えてもらえるところがなく、第二志望の尺八を学びに来日するに至る。高音はフルートのようで低音部はサックスのような音のする五つの指孔しかない原始的な楽器に魅了された彼は尺八にのめりこむ様になるのも時間の問題であった。その後、いったん学位修得のために帰国するが、再び尺八を修練するべく京都に居を定め、数年間の精進のあと都山流師範免許を授与するにいたる。

彼の音色は、ただ旧いものを押し頂くように吹くのではなく、どんどん新しいものを吸収し、それを混ぜ合わせながら創造して行くのが特徴で、今後の尺八発展の指標となることは間違いない。アメリカのJazz(ハーモニー)、インドのタブラ(リズム)、そして日本の尺八(メロディ)を見事に融合しているといえるだろう。また、パフォーマーとしても圧倒的な技量と音量で聴衆を魅了し、日本国内を問わず、世界中で人気を博しているアーティストの一人でもある。現在も作曲家・演奏家・製管師として活躍している。

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