練習法・吹き方
幻海お知らせブログの方で過去に紹介した、尺八のさまざまな吹き方や練習法を少しまとめていきたいと思います。初心者にもできるだけ解りやすく、経験者にとっては目から鱗な上達法。ほんのちょっとの練習の仕方だけで、どんどん尺八が上手くなります。
腹式呼吸の仕方続き
必要な道具 [自分の体と寝転がれるスペース]
前回は、簡単に腹式呼吸と胸式呼吸の違いと腹式呼吸の練習方法について解説しました。胸式と腹式の違いは、要約すると「空気を吸った肺のふくらみ方の違い」でした。下記に参考資料を用意しましたので、それで何となくイメージを持ってください。
で、この違いが一体なんなのかというと「空間」の違いなのです。つまり、大きな部屋(腹式)と小さな部屋(胸式)ですね。実際の部屋のイメージと平行してイメージしてもらいたいのですが・・・
・胸式の場合、肋骨(鉄筋)に胸囲の筋肉(コンクリート)がみっちりと埋め込まれた部屋です。部屋の大きさも固体であらかじめ制限されています。
・それに対して腹式の場合、胸部にゆとりがあり、しかも内臓は柔らかいので広がりもできるゆったりとした部屋を作ることが出来ます。
少し飛躍しますが、例えば自室で手を叩く時とコンサートホールなどの広い空間で手を叩いたのでは、反響が違いますよね。そういった違いが身体の内側で起こっているということです。こういった事は、微々たるモノと思われるかもしれませんが、プロの声楽家と一般人の歌声ではその響きに雲泥の差があるように、また与える感動も異なるわけです。本当に上手くなりたいと思ったら、大切なのは小さな積み重ねだと私は思います。
【追記】プロの演奏家や上手い方などは、意識したり自然によい響きを得る方法を体得しています。こういったことは、毎日の練習で「いい音とよくない音の違い」を意識して気づいていくものですが、方法論や理論を知っていれば、より早く効率的にそこに辿り着けるというわけです。難しい事ですが、是非手に入れてほしい技術ですね。詳しい練習方法は「幻海の効率的尺八練習法」に記載していますので、そちらを参考にしてください。
-幻海お知らせブログ「尺八、私の練習法(2011/12/02の記事より)」-
こちらの記事をはじめ、尺八の練習方法や管理の仕方などについて、詳しくは「まるごと尺八の本(葛山幻海 著)/¥1600」に記載しています。よかったらそちらも参考になさってください。
稽古・出張稽古・講習会など
直接、尺八を習いたい話しを聴きたいといった方もおられるかと思います。近郊の方であればお稽古に来ていただければと思いますし、遠方の方であれば出張稽古や講習会などを行なうことも可能です。興味があればご覧ください。[稽古・出張稽古・講習会など]