楽曲解説 -ラ・ワ・ン行-
邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。
龍吟虚空(リュウギンコクウ)/
龍吟(リュウギン)
尺八古典本曲、明暗対山(ミョウアンタイザン)の本曲。鳳叫虚空と双璧をなして格調高い曲想をなしているという。虚空の一種。曲名、龍吟は邦楽音階の下無調の別名でもあり、そこからきている。鳳叫虚空を陰陽の陽や太陽を現すのに対して、龍吟虚空は陰や月をあらわす。
「龍吟すれば雲起こり、虎嘯けば風を生ず」、物事のすさまじい情景を表す言葉。
原曲は、琴古流の吟龍虚空で、そこから抜粋編曲されている(ただし高音部分は、別曲からの引用かあるいは対山による手付)。吟龍から龍吟と名前が入れ替わったのは、原曲・吟龍虚空の裏吹きに着想を得た由来なのかもしれない。明暗真法流の吟龍虚空とは名前が似ているが別物。
画像は、葛飾北斎画の龍図(Wikipediaより)
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