尺八の修理・販売 尺八修理工房幻海
Shakuhachi Repair Studio[SRS]GENKAI
Bamboo Flute Atelier Unlimited
全国津々浦々にある尺八・虚無僧ゆかりの地。それら普化宗虚無僧寺の組織を解りやすく図解し、改めて尺八の根源というか、流派の流れなどを確認したいと思う。とはいえ、ほとんど寺とは名ばかりの草庵のようなもので、しかも取り壊れたところがほとんど。追跡調査もなまなかではない。もし、詳しい情報を知っている方おられたらどうぞご連絡いただきたい。
文字が小さくて観にくいと感じたらコチラ
文字サイズ拡大
ここで言うこところの陸奥(むつ)/奥州(おうしゅう)は、現在の青森県・岩手県・宮城県・福島県と秋田県の一部を指し、江戸時代までの呼び名である。明治維新以降は、陸奥(むつ・青森県)・陸中(りくちゅう・岩手県と秋田県の一部)・陸前(りくぜん・宮城県と岩手県の一部)・磐城(いわき・福島県東部と宮城県南部)・岩代(いわしろ・福島県)にそれぞれ分割された。
根笹派の一部は、弘前藩の津軽公の下に集まり、藩公認の流派「大音笹流(錦風流)」となった。
奥州福島 蓮芳軒 (連芳寺) | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:福島県福島市春日町14-52(慈恩寺、蓮芳軒本寺) 〃福島市山口寺前5(安洞院、神保政之助墓・史料館) 〃福島市大町周辺(もと慈恩寺・蓮芳軒があった) ※ 蓮芳軒伝 鶴之巣籠 |
---|---|---|
奥州川俣 清涼軒 (青龍軒・清鈴寺) | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:福島県川俣町 |
奥州中村 喜染軒 | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:福島県相馬市中村 菩提寺:東泉寺 ※ 喜染軒伝 鶴之巣籠 |
奥州塙 武(無)音寺 | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:福島県東白河郡塙町 |
奥州石城 高(光)岸寺 | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:福島県石城市植田町 |
奥州二本松 鈴沢寺 | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:福島県二本松市 菩提寺:竜沢寺 |
奥州増田 布袋軒 (不退軒) | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:宮城県増田 ※ 長谷川東学:宮城野鈴慕・布袋軒鈴慕 |
奥州白石 武縁寺 | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:宮城県白井市中町沢端 菩提寺:傑山寺 |
奥州金成 金成寺 | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:宮城県金成町下町 菩提寺:竜国寺 ※ 小野寺源吉:小野寺源吉伝の鈴慕、宮城鈴慕 |
奥州花巻 松巌軒 | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:岩手県花巻吹張町 ※ 松巌軒鈴慕 |
奥州 臥龍軒 | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:山形県山形市旅篭町 菩提寺:長源寺 ※下記参照 |
奥州 風袋寺/風袋軒 | 奥州十一ヶ寺所属 | 現在:秋田県秋田市堀内矢橋 江戸中期に廃寺 ※ 秋田之曲(秋田菅垣) |
※ 琴古流竹友社の初代・川瀬順輔は、もとは仙台伊達家の武家出身の虚無僧・榊原道之助(三虚山)に尺八の手解きされた。流浪の虚無僧と別れた後は、各所に師を求め、臥龍軒の元貫主であった金山金右衛門に教えを請うたが「(廃宗に伴い)尺八を捨てた」と教わることができず、ついには荒木古童(竹翁)に出合ったという。
奥州米岡 三夕軒 | 鈴沢寺末 | 現在:宮城県米岡 |
---|---|---|
奥州小山田 葉流庵 | 高岸寺末 | 現在: |
奥州山神 花林軒 | 武音寺末 | 現在: |
奥州鶴師 門笠庵 | - | 現在: |
奥州高尾 学心庵 | - | 現在: |
奥州潟沢 門流庵 | - | 現在: |
尺八礼法:
東門 盤式調 即是道端観念 =盤渡
山門 キュウ(萑の下に臼)秀調 諸仏護念観念 =九州?
仏前 虚霊調 見性成仏観念 = 虚霊・虚鈴
御影堂 鈴法調 当来□偶観念 =鈴法・鈴慕
禅堂 志津調 無常迅速観念 =志津・志図
衆寮 筑虚霊 自他倶安観念 =?
浄頭 虚空調 不染世間法観念 =虚空
鐘楼 夕暮調 諸行無常観念 =夕暮
浴室 滝落調 得浄諸根観念 =瀧落
書裏褌 竹調事 本結大縁観念 =竹調・本調べ・調べ
方丈 異名鈴法調 上求菩提観念 =?
普化宗印名目:
住持 看守 役僧 雲水 江湖 六斎 本則
一曲五律名目:
鈴法 虚空 虚霊 以上三曲
志津 夕暮 都合律