楽曲解説 -その他-
邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。
松調流(ショウチョウリュウ)の尺八
近藤宗悦の没後、弟子である藤田松調によって奈良から大阪にかけて興された尺八流派。楽譜はフホウエ譜に新たに独自の線や点を加え従来のものよりも拍節を大切にした物になっている。主に三曲や俗曲・西洋音楽などの外曲に力を入れた。また藤田松調自身は、尺八の他にお琴や三味線などの糸物、さらにはヴァイオリンも得意であったため、西洋音楽やその表現手法なども先進的に取り入れ、宗悦流よりも細やかなものになっている。
しかし、同世代の中尾都山(ナカオトザン)率いる都山流の勢いに負け、藤田松調の没後は自然消滅的に淘汰されてしまった。その痕跡は、門下であった酒井竹保(サカイチクホ、竹翁)によって受け継がれ、今日も竹保流の中に片鱗が微かに残る。
明暗対山で、数々の著書や研究で有名な富森虚山(トミモリキョザン)もはじめは藤田松調より松調流を学び、免許皆伝を認められた。
・尺八音譜解説 : 附・練習音譜/ 藤田松調 著
閲覧先URL:近代デジタルライブラリー 「尺八音譜解説 : 附・練習音譜」
フホウエ譜で、尺八の初心者入門用の資料。
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