楽曲解説 -ラ・ワ・ン行-
邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。
六段恋慕(ロクダンレンボ)
地歌筝曲、長唄物。作曲は、道成寺や狐火で知られる岸野次郎三(キシノジロウザ、治朗三)、作詞は大石うきとなっている。この大石うきは、一説には大石内蔵之助ではないかともいわれている。
松の枝にはな 雛鶴巣立つ 谷の流れに亀遊ぶ
流れにな 流れに谷の
谷の流れに亀遊ぶ
沖の石とはな 愚かの沙汰よ
かわく間もなき 袖の海
[手事六段]
恋くらし 恋あかし
松に時雨は 真葛が原に
恨みしに 今はな嬉しやな
なびきあう 夜のあかぬ契りは
千代も変わらじ
岸野次郎三=本名は岸野次郎三朗で次郎三は通称。生没年不詳(1660~1720年頃)
17世紀末~18世紀初めに京都の歌舞伎座の三味線方として活躍。京都祇園で小売を生業とする井筒屋の主人でもあった。代表曲に道成寺、松風(古松風)、狐火、六段恋慕など多数。
その他のラ・ワ・ン行の楽曲
龍吟虚空 霊慕 林雪 六段 六段恋慕 鈴慕 練習曲 蓮芳軒喜染軒伝三谷 蓮芳軒喜染軒伝鶴之巣籠 恋慕流し 若菜 若葉 和光 若人の歓び わたづみの調