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楽曲解説 -ラ・ワ・ン行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

六段(ロクダン)/六段の調べ(ロクダンノシラベ)

 作曲者・作曲年度ともに不明。一説では北島検校(キタジマケンギョウ)が1600年代後半にお箏の練習用の曲として作られたとも、筝曲の始祖・八橋検校の作だともいわれている。古典曲の中では珍しく歌詞のつかない楽曲で、もっともポピュラーな曲。旋律の形式が他の段物に比べて強くない為、旋律の変化を楽しみやすい。
 のちの多くの地歌筝曲に影響を与え、六段の手に合うように作曲されたものも多い。例:秋風の曲(前唄)、弄斎(手事二段)、相生の曲(手事二段)、夜々の星(手事二段)、山田流では臼の声ほととぎす、静御前など各一部分、長唄物では連獅子、吾妻八景、秋の色種、助六など。

 合計6つの段(楽章)からなり、各段は(初段の喚頭を除き)104拍で構成されている。二段は、初段のほぼ繰り返し、三段も8小節まではほぼ初段の繰り返しである。四段以降は、初段の面影は徐々に薄れ、変化してゆく。お箏には?き爪や割り爪などの技法も多く使われている。
三曲合奏の場合は、それぞれのパートが走り過ぎないようにしっかりと調整しないと五段・六段目には破綻をきたすことになる。
 尺八流派の一つ、根笹派錦風流にはこの六段から変化したコミ吹きで吹奏する独奏用の流六段という曲がある。

あまり一般的ではないが、六段には前歌も存在する。初夏の夜に恋しい相手が来ないと解ってはいても、待たずにはおれない姿と冷たく光る月の静寂とを感じさせる。

【前歌】
待つとても 花に寝ぬ夜は なき者を
いかにつれなき 山ほととぎす
幾夜焦(こ)がれて 待つ寝屋の戸に
せめて慰(なぐさ)む 爪琴(つまごと)の
調べ冴えゆく 月の影

その他のラ・ワ・ン行の楽曲

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