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楽曲解説 -ア行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

青柳/新青柳(アオヤギ/シンアオヤギ)

 地歌筝曲、京流手事物。作曲は石川勾当(イシカワコウトウ)で「融(とおる)・八重衣(やえごろも)」とともに三つ物といわれる。箏の手付けは八重崎検校(ヤエザキケンギョウ)、作詞は不明。また同名の曲に、三味線組歌の青柳があり区別する為、石川勾当のものを新青柳と呼ぶのが正式だが、一般名称として青柳が定着してしまっている。
 謡曲の遊行柳を題材に、老翁の姿をした木の精が柳にまつわるエピソードを述べる中の、「源氏物語54帖のうち第34帖 若菜」の上の巻の話を語った部分をとって、歌詞にしている。源氏の栄枯盛衰の岐路となる巻である。

[本調子]
されば都の花盛り
大宮人(おおみやびと)の
御遊(ぎよゆう)にも
蹴鞠(しうきく、意=しゅうぎく、けまり)の庭の面(おも)
四本(よもと)の木蔭 枝垂れて
暮に数ある 沓(くつ)の音
柳桜を こき混ぜて
錦を飾る 諸人(もろびと)の
華やかなるや 小簾(こす)の隙(ひま)
洩れくる風の 匂ひきて
[手事(中チラシ・後チラシ)]
[二上り]
手飼の虎の 引綱も
長き思ひに 楢(なら)の葉の
その柏木に 及びなき
恋路はよしなしや
是(これ)は老ひたる 柳の色の
狩衣(かりぎぬ)も 風折(かざをり)も
[手事(中チラシ・後チラシ)]
[三下り]
風に漂ふ 足元の
たよたよとして なよやかに
立ち舞ふ振(ふり)の 面白や
げに夢人(ゆめびと)を 現(うつつ)にぞ見む
実に夢人を現にぞ見る

石川勾当=筝曲ではなく、地歌の作曲者として1800年代初期に京都を中心に活躍。
名曲を残したにも関わらず、その人物については詳細が伝わっていない謎の人物である。代表作に京流手事物の八重衣、新青柳、融(とおる)など。

八重崎検校=関名は壱岐之都、三保一。生田流。1776または85~1848.
京流手事物の箏パートの作曲の第一人者で、多くの箏パートを作曲している。それまで人気の無かった曲も、彼が作曲する事で人気になった曲も。

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