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楽曲解説 -ハ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

藤戸(フジト)

 地歌筝曲、怨霊物。作曲は尾張の人だが詳細は不明。歌詞は謡曲の藤戸の終わりの内容をそのまま用いている。内容は怨霊もので、源平合戦のおりに源氏方の佐々木盛綱が船渡場で平家追討のための案内の漁師を殺害し、そのことを恨んだ漁師の母の思いを詠んだもの。古典的な節回しを残している。三弦は三下り、箏は平調子、尺八はロ一。

うしや古(いにしえ)を 忘れんと思う心こそ
忘れぬよりは 思いなれ
去るにても身は 仇浪の 寄る辺なくとも
咎(とが)によるべなくとも 咎に寄る辺の水にこそ
濁る心の 罪あらば
重き罪科も あるべきに
よしなかりたる 海路の標(しるべ)
思えば三途の 瀬踏みなり
去るにても 忘れがたや
あれなる浮き洲の 岩の上に
我をつれ行く 水の氷の如くなる
刀を抜いて 胸の辺りを 刺し通し
刺し通さるれば 気も魂も消えぎえと なるところを
そのまま海に 押入れられて
千尋の底に 沈みしに
折節(おりふし) 引く潮に 引かれて行く水の
浮きつ沈みつ 埋もれ木の
岩の狭間に 流れかかりて
藤戸の水底の 悪龍の水神となって
恨みをなさんと 思いしに
思わざる御弔いの 御法の御船に 御法を得て
すなわり弘誓(ぐぜい)の舟に 浮かべば
みなれ棹(ざお) 生死(しょうし)の海を 渡りて
願いのままに やすやすと
彼の岸に 到りつつ
彼の岸に 到りけり 

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