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楽曲解説 -ハ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

初鶯(ハツウグイス)

宮城道雄が二十歳の頃に作曲。作詞は大和田建樹(オオワダタテキ)の詩集「雪月花」に収拾されている鶯の初音を題材にしている。

うぐいすの 初音めずらし 梅一樹(ひとき)
訪ねて来鳴く うぐいすの
初音めずらし けふ(今日)よりは
つぎて鳴かなん 明日よりは なれて鳴かなん
散る花の 深さも知らで 残る夜の
夢の枕を 鳴き覚ます 声もこの声
[手事]
月霞む 夕山影に 柴人の
かへさ送りて 鳴き残る
声もこの声 けふ(今日)よりは
つぎて鳴かなん なれて鳴かなん

非常に美しい曲で、春めいた雰囲気の中に鶯の鳴く声や谷渡りなどが見事に描写されている。日本的な美しさと西洋の形式美を上手く融合させられた名作。箏や尺八の技巧が難しいことでも有名で、演奏会などでは谷を渡れない鶯をしばしば見かける。

宮城道雄=大阪生田流、神戸・東京・ソウル・仁川など幅広く活躍。1894~1956年
神戸生まれ。明治35年に失明し、地歌筝曲の道に入った。弱冠11歳の時には中菅(ナカスガ)の芸名で師匠の代理稽古まで任されるほどの天才的なお箏の才能があった。その2年後には、朝鮮の仁川に家族とともに渡り、13歳で地歌筝曲の教授を開始した。日本国内で習った曲数がそれほど多くなかったために、自分で作曲を行いながら増やしていった。この時期に、「水の変態」が生まれる。大正2年には、結婚し宮城姓に改姓。その後、尺八家の吉田晴風(ヨシダセイフウ)・中尾都山(ナカオトザン)らと親交を結び、のちに新日本音楽という名称で活動するようになる。地歌筝曲だけでなく、邦楽界に多大な影響を与え、多くの発展を促した功績は筆舌に記しがたい。

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