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楽曲解説 -ハ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

春の声(ハルノコエ)

 地歌筝曲、京風手事物。作曲は津田青寛(ツダセイカン)、歌詞は拾遺集の和歌より、順に三十六歌仙の素性法師(そせいほうし)、源順(みなもとのしたごう)、凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)ら3首から。
 手事四段で段返しが出来るようになっており、尺八の手附も作曲者による。

新玉(あらたま、※1)の 年立ち返る 明日より
待たるるものは 鶯の声
氷だに 止まらぬ春の 谷風に
まだ打ち解けぬ 鶯の声
青柳(あおやぎ)の 縹(はなだ、花田、※2)の糸を 寄り合わせ
絶えず鳴くか 鶯の声

※1 新玉の=枕詞、年月や春にかかる。

<あらたまの年の三年(みとせ)を待ちわびて ただ今宵こそ新枕(にひまくら)すれ>

※2 縹=はなだ、花田色。和名の色彩の一つで、明度の高い薄青色。古来は、花のつゆ草から染められたことから花色、月草色、千草色、露草色などの別名がある。

津田青寛=京都出身。本名は甚之助、前名は富栄(とみえ)。1882~1946年。
明治~昭和初期にかけての地歌奏者、作曲家。井上福栄,松阪春栄らに学び、柳川流三味線組歌を継承し、全国箏曲連盟理事長などを歴任。代表作に春の声、秋の色、小夜砧など。

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