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楽曲解説 -ハ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

初音の曲(ハツネノキョク)

 地歌筝曲、山田流の箏組歌、奥許曲。作曲は山田検校(ヤマダケンギョウ)、作詞は不明だが一説には横田袋翁とも云われている。内容は源氏物語第23帖、玉鬘十帖の第2帖の「初音」を題材にしている。光源氏が平和な新春を楽しみ、寿ぐ長閑な様子を六歌に読み込んだもの。
 初音の由来は明石の御方が娘に送った詩「年月を松にひかれて経る人に 今日鴬の初音聞かせよ」に因んでいる。

[第一歌]
梅が香も 御簾(みす)の匂ひに 吹きまがひ
春のおとどに 春立てる
御前(おまえ)のさま 言ふ言の葉も及ばじ

[第二歌]
近江野や 近江野や
名高き山も よそならぬ
春の鏡に向かひゐて 変らぬ影を映さむ

[第三歌]
けふは子(ね)の日なりけり
千歳(ちとせ)の 春を祝ふとて
園生(そのふ)の小松 引き遊ぶ
人の心ぞ のどけき

[第四歌]
めづらしや
かげ高き花を ねぐらの鶯
巣立ちし 松の根に立てて
谷の古巣を言問ふ(こととう)は

[第五歌]
花の香誘ふ 夕風
のどやかに 吹きたるに
梅もやうやう 紐解きて
この殿遊ぶぞ 面白き

[第六歌]
男踏歌(おとこだうか)の明け方
水駅(みづうまや)にも あらじな
綿をかつぎ渡して
万歳楽(ばんぜいらく)を歌へり

山田検校=関名は斗養一(とよいち)、山田流の創始者。1757~1817年
京都より江戸へ派遣された長谷冨検校(ハセトミケンギョウ)に学んだ山田松黒(ショウコク)から学び、江戸人好みの派手で粋な筝曲を創作して山田流を興した。それには、当時江戸で流行していた浄瑠璃や長唄・能・歌舞伎などの特徴を取り入れた独自の作風であった。自作曲の楽譜や歌詞の出版や、箏職人の重元房吉(シゲモトフサキチ)と協力し箏の改良も行い、現在主流の「素箏(山田箏)」を製作したりと邦楽発展に大きな影響をもたらした。

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