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楽曲解説 -ハ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

鳳将雛(ホウショウス)

 尺八古典本曲、琴古流の本曲、裏十八曲の一曲。琴古手帳によれば、初代黒沢琴古が手付け(作曲)をし、鈴法寺の勇虎・泰巌両師に届けたものといわれている。字では「ホウショウスウ」と読むべきだが、琴古流ではホウショウスととまる。
 宇土細川家六代目藩主・細川興文(オキフミ、月翁、来鳳子)に関連する資料によれば、細川月翁作ではないかと一説には考えられている。(※佐藤晴美曰く、曲の前半1/3は琴古作、後半は細川興文作ではないかとのこと)。
 曲名は、一説(富森虚山説)には宋の謝継新が編纂した「古今壁事類備要」の楽府纂楽曲の部の「鳳将雛者旧歌曲 前漢車騎将軍シンイン所制也」からきているのではないかとも、後漢時代に蜀の軍師で諸葛孔明と双璧と称され、鳳雛といわれたホウ統士元(ホウトウシゲン、ホウはまだれに龍)に由来するのではないかとも考えられている。
 鳳将雛とはや鳳凰の雛のことで、麒麟児や神童と同じく幼くして才覚を見せる男児を意味する。曲中には雛の鳴き声を模したコロコロの手があしらわれている。

細川興文=肥後熊本支藩の宇土細川家六代目藩主。号に月翁、来鳳子、蕪月尊翁、蕉月。1723年~1785年、享年61歳
 江戸在勤中に一閑流の池田一枝について尺八を学び、隠居後の明和9年(1772年)に黒沢琴古から免許状を受け、安永2年(1773年)には一月寺より本則を受けたといわれる。「尺八の吹き方覚書」「十八曲修了覚書」などの書を記し、鳳将雛を作曲したともいうほどの熱心な尺八大名であったという。


参考音源:琴古流 鳳将雛(提供:木村氏 使用管:8寸四郎管)

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