Top -トップ->Study -尺八の考察->-楽曲解説->-花の雲-

楽曲解説 -ハ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

花の雲(ハナノクモ)

 地歌筝曲、山田流の追善曲。3代山勢松韻(ヤマセショウイン)が2代山勢検校(ヤマセケンギョウ)の追善に作曲したもの。作詞は工藤春江。
 過去の山田流のものとは違った曲風になっており、手事物のような雰囲気をもつ名曲。追善曲ではあるが、華やかや手付けの曲で、花曇りの季節に山勢検校が亡くなったことからそう名付けられた。

立ち初むる 霞の衣 春しるき
許しの色の 所縁(ゆかり)ある
名さえ懐かし 菖蒲方(あやめがた)
その箏の緒の 十あまり
三歳(みとせ)の昔 偲ばるる
思い出れば 如月や
望みの夜まで おぼろげに
入りし月の 顔(かんばせ)を
覚え束なくも 今もなお
眺めやらるる 大空は
恋しき人の 片身かは
残りの雪の 故郷の
越路(こしじ)に帰る 雁がねも
花の雲間に 影見えて
乙女子が 乙女さすびも から玉も
袂(たもと)にまきて 乙女さすびも
袖(そで)打ち返し 打ち返し
舞い遊びしは かしこくも
音に聞こえし 滝の宮
それは吉野の 大和箏
これは筑紫の 箏ふりし
千代の神津よ 豊国(とよくに)や
豊かさ昇る 朝日子の
彦の山辺に 弾き初めて
幾代栄えん 松ヶ枝に
通う常盤の 家の風
尽きぬ調べぞ 楽しかりける

山勢松韻=本名は吉田専(千)吉。1845~1908年
山田流御三家の一つ山勢家の家元で幕末~明治初期にかけての筝曲家。東京音楽学校の教授となり都の春を作曲。多くの門下生を輩出した。代表曲に都の春、朧月、四季の友など

その他のハ行の楽曲

萩の露 初瀬追分 鉢返し 八段の調 初鶯 初春 初音 初音の曲 花の縁 花の雲 浜千鳥 春重ね 春霞 春風 春の曙 春の曲 春の海 春の声 春の契 春の光 春の夜 盤渉調 鑁字 ひぐらし 七福神 雲雀の曲 一二三調 比女祭 比翼の蝶 風林 笛吹童子 菜蕗 富士太鼓 藤戸 布袋軒伝三谷 布袋軒伝鶴之巣籠 布袋軒鈴慕 舟の夢 冬の曲 平和の山河 本調べ 本手調子 鳳叫虚空 鳳叫三谷 鳳将雛 鳳鐸 ホーハイ節 蓬莱 蓬莱(長唄) 星と花 ほととぎす 時鳥の曲

尺八製管・販売、その他周辺アイテムなど、尺八修理工房幻海

文字サイズ拡大

観づらい場合の文字サイズ
拡大方法はコチラから

尺八に問題が?

練習してるのに・・・
どうも吹きにくい

修理・お見積りのお問い合せ、尺八修理工房幻海

 毎日、尺八を練習しているのにどうも上手く音が鳴らない、鳴り辛い・・・もしかしたら、尺八に問題があるのかもしれません。そんな時はプロに相談。あなたの尺八に問題がないか調べます。お問合せへ

尺八を始めよう!

各地の稽古場・
 教授者の紹介