楽曲解説 -ナ行-
邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。
子の日(ネノヒ)/古子の日(コネノヒ)
地歌筝曲。作曲は野川検校(ノガワケンギョウ)、作詞者は不明。深草検校作曲のものと区別する為、古子の日と呼ぶ事もある。正月の子の日の松の根曳きの行事を唄った慶賀曲。
千代を重ねし 常盤の松は
猶(なお)も御代をも 仰ぐなり
君が代は 治まる国や 四つの海
岸打つ波も 長閑(のどか)にて
千歳を過ぐる 雛鶴が
直(すぐ)なる枝に 巣をくひて
恵みも深き 玉川の
流れに棲(す)める 我等まで
心浮木(うきぎ)の 亀あまた
万代までも 幾千歳
実に治まれる 国かなと
君に曳(ひ)かるる 松ヶ枝の
立ち寄る影は いつまでも
老いても朽ちぬ 常盤木(ときわぎ)と
誰か言ひけん 瑞籬(みずがき)の
久しき世々を 祝ひ込め
高き屋に 登りて見れば煙立つ
民のかまどは 賑ひて
治る門の 目出度さよ
野川検校=名はらく一。?~1717年
長唄の作曲・演奏者。大阪系三味線の祖として野川流を称する。
その他のナ行の楽曲
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