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楽曲解説 -ナ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

日蓮(ニチレン)

 大管弦曲、新日本音楽。昭和29年秋に宮城道雄(ミヤギミチオ)が作曲、佐野前光による作詞。日蓮上人の伝記をもとにした七つのパート「胎動、黎明、予言、旋風、自覚、静寂」からなっており、南無妙法蓮華の偈が唱えられる。
 楽器には、尺八、三弦、胡弓、箏、十七弦、チェロ、笙、打楽器、ヴァイオリン、フルートなどの他に合唱が入るという壮大なスケールの曲。

胎動:
御法のままに 生くべしと
御仏の道 証しゆく
若き聖の 祈りこそ
汚濁の現世 寂光(じゃっこう)の
花の香りに 包むべし

黎明:
卯月も末の 暁天(ぎょうてん)に
大日天子 おろがみて
啓(ひら)く七字の 秘密こそ
人世を救う 大真理
宇宙を照らす 大光明

予言:
迷うともがら 正法を
謗(そ)しれば招く 国難に
日輪かげり 国昏し(くらし)
ただみさとしに 還る時
天地に光 和らぎて充つ

旋風:
街に巷に 説くところ
いよよに募る 大旋風
やぶれし肌の 血潮さえ
真紅にたぎり 常しえに
聖火と燃えて 消ゆるなし

自覚:
雪に閉されし 北海の
流され人の そのかみに
御使いとして 御仏の
末法流布の みむねをば
かしこみ受けし 人ぞかし

静寂:
父母を弔う 経声に
鹿も和し啼く 山の庵
いよよに澄める 御心に
記す真理の 御さとしは
末法濁世に しみるなり

宮城道雄=大阪生田流、神戸・東京・ソウル・仁川など幅広く活躍。1894~1956年
神戸生まれ。明治35年に失明し、地歌筝曲の道に入った。弱冠11歳の時には中菅(ナカスガ)の芸名で師匠の代理稽古まで任されるほどの天才的なお箏の才能があった。その2年後には、朝鮮の仁川に家族とともに渡り、13歳で地歌筝曲の教授を開始した。日本国内で習った曲数がそれほど多くなかったために、自分で作曲を行いながら増やしていった。この時期に、「水の変態」が生まれる。大正2年には、結婚し宮城姓に改姓。その後、尺八家の吉田晴風(ヨシダセイフウ)・中尾都山(ナカオトザン)らと親交を結び、のちに新日本音楽という名称で活動するようになる。地歌筝曲だけでなく、邦楽界に多大な影響を与え、多くの発展を促した功績は筆舌に記しがたい。

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