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練習法・吹き方

幻海お知らせブログの方で過去に紹介した、尺八のさまざまな吹き方や練習法を少しまとめていきたいと思います。初心者にもできるだけ解りやすく、経験者にとっては目から鱗な上達法。ほんのちょっとの練習の仕方だけで、どんどん尺八が上手くなります。

地無し尺八の吹き方02

必要な道具 [地無し尺八あるいは、竹の節を抜いたもの]

結論からいうと、地無し尺八は柔らかく力まず、ボワッとした息遣いで吹かないといけません。

まず、地塗り尺八(現行の尺八)を吹くときに、まず習うのは「唇を引いて、細く鋭い息を出す」ってことだと思います。確かに、地塗り尺八だと内部が筒様ですのでこの方法は有効です。しかし、地無しの場合、管内部は節ごとに部屋が連続するような構造になっています。その部屋を通り抜ける為には、狭い出口を通らないといけないのですが、その時に息がつっかえるのです。

地無し尺八の構造。 尺八修理工房幻海

 この図も参考にイメージしてほしいのですが・・・例えば、人の出入りする混雑しているドアがあります。そこに全速力で走ってくる人がいたら、他の人にぶつかったり、驚いたり、とにかく余計に邪魔になります。けど、ゆっくり相手をよけながらいけば、混雑していてもすり抜けることが出来るのは明白でしょう。
 つまり、地無しの中でも同じことが起こっているのです。どんどん、全速力の突撃隊が来るのでつっかえて、むやみに消費していってしまうのです。それだったら、地塗りのほうがいいや、って思うかもしれませんが、この地無しの構造にもメリットはあるのです。地塗りは、筒状、言うなれば一部屋です。だから、響きも一部屋分しかありません。しかし、地無しはいくつもの部屋に分かれているので、それぞれが響き、お互いを増幅器として共振する効果があるのです。だから、地無しは何となく倍音の多い、柔らかい音がするのです。

まぁ、それぞれ一長一短です。その特徴を引き出すように心がけたり、一方の方法をもう一方に当てはめたりすれば、尺八の発展にもなるんじゃないかと私は思います。この説明で、地無しを吹く参考にでもなれば幸いです。

【追記】地無しというものは、柔らかく勢いをつけ過ぎずに吹くことで本来の音色が生まれます。また、節ごとに部屋があるために、独特のリバーブ効果が生まれ、俗に言う「遠音」が利くわけです。柔らかく息を出そうと思ったら、あまり唇を引いてはいけません。その辺りのことも、今後解説していけたらいいですね。

-幻海お知らせブログ「尺八、私の練習法(2011/11/10の記事より)」-

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