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楽曲解説 -カ行-

 尺八様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

かざしの雪(カザシノユキ)

 地歌、山田流筝曲。作曲は、山田検校門下の山勢検校(ヤマセケンギョウ)とも小名木検校(オナギ/コナギケンギョウ)ともいわれている。作詞者は不明。加賀百万石の大大名・前田家の姫君の七歳の髪置の祝に寄せて作られたといわれる。
 歌詞は、春を待つ草花に例えながら幼子の髪置の儀を唄ったもの。また、緑児の緑は女性の美しい黒髪を、白雪は白髪を暗示させる事から、幸せに成長してほしいという思いも詠み込まれている。
 髪置とは、数え三歳の旧暦十一月十五日に、それまで短くしていた前髪をのばし始める区切りの儀式。

おなじ常盤(ときわ)の 松竹や
冬も葉がへぬ かげ高く
強き姿と たおやかに
なびくさまにぞ たぐふなる
千年(ちとせ)比べの 妹と背の
中に生ひ添ふ 姫小松
うら若竹の 緑児(みどりご)に
おふしそめたる すずしろや
春を待ち得て いつしかと
祝ひつつ待つ 甲斐あれや
千尋(ちひろ)の底の 海松(みる)ふさの
振分髪の なりふりも
花の錦や 雲鳥(くもどり)の
綾のよそひの 肩過ぎて
打垂れ髪の さねかづら
結びつ解きつ なまめけり
今を蕾(つぼみ)の 花桜
花の葛(かづら)や 玉葛(たまかづら)
繰り返しつつ 末長く
茂り栄えん 柳の髪も
冬籠りたる 御園生(みそのふ)に
降りと降りしく 白雪を
玉のかざしに 千代かけて見む

山勢検校(初代)=関名は松風一。1791~1859。
越後(現 新潟県)出身の江戸後期筝曲家。江戸に出て山田検校に師事し、文政2年白勢検校のもとで検校となる。天保14年には江戸惣録(そうろく)を務める。山田流御三家山勢家初代家元。平曲でも名を知られた。

※惣録とは、盲人を管理する為の組織で江戸にある職屋敷のようなもの。正式には惣録屋敷といい、江戸惣録はその所長のような存在。

小名木検校=関名は松操一。1791~1859。
越後(現 新潟県)出身の江戸後期筝曲家。江戸に出て山田検校に師事。三味線も得意とし,平曲を麻岡検校に学ぶ。山田流御三家小名木派(中能島派)の祖とされる。

※中能島派:小名木検校の弟子の中能島検校が興した山田流の一派。

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