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楽曲解説 -タ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

椿尽し・椿盡し(ツバキヅクシ)

 地歌筝曲、三味線手事物。作曲は松浦検校(マツウラケンギョウ)、作詞は洲浜。歌詞は、刀の砥師・芸術家として有名な本阿弥光悦(ホンアミコウエツ)が詠った椿の画譜を参考に様々な椿の名を織り込んだ物になっている。
 構成は、前唄-マクラ・手事・チラシ-後唄となっていて、合奏としては三味線にひろい地があり、手事にはうけ地が添えられている。後唄の「賑ふ(にぎおう)民の 煙立つ~」からは松竹梅の後唄二上りの手も唄もいれて「~咲きも残さぬ角の倉」まで合奏できるようになっている。

つらつら椿 春秋の 
名は千里まで 鷹ヶ峰
その本阿弥(ほんあみ)の花の色
白きを後の うつし絵も
いかで及ばん 妙連寺
薄くれないに 濃き紅は
同じ花形(かぎよう)の 因幡堂
まだきしぼりの 秋の山
嵯峨 初嵐 身にしみて
露時雨降る 頃よりも
好きもて遊び 埋火(うずみび)の
春にうつれば 天が下(あまがした)
賑ふ(にぎおう)民の 煙立つ
それは塩釜 千賀の浦
汐(しお)汲む海女の 腰蓑(こしみの)の
あづまからげや吾妻路(あづまじ)や
清洲の里の 散り椿
咲きも残さぬ 角の倉
藪の中なる香のもの
朴庵 侘助 唐椿
八千代尽きせぬ 花の数

※太字は、椿の品種名

本阿弥光悦=1558年~1637年2月27日
戦国末~江戸時代初期の刀剣鑑定砥ぎ師として、豊臣関白家、徳川将軍家、前田家を初めとする全国の大名公家から信頼を得ていた。茶の湯は古田織部に学び、その他にも書画・陶芸・和歌などにも一流の感覚を持つ多才の人でもある。「風神雷神図屏風」で有名な俵屋宗達を世に見出した。

松浦検校=関名は久保一.藤池流で筝曲ではなく地歌の作曲者。~1822年
京都を中心に活動し、「松浦の四つ物」とよばれる四季の眺、宇治巡り、四つの民、深夜の月という京流手事物など数々の名曲を遺した。

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