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楽曲解説 -タ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

摘草(ツミクサ)

 地歌筝曲、明治筝曲、1907年作。作曲は菊原琴治(キクハラキンジ)、作詞は市田瓢々(イチダヒョウヒョウ・ヒョウビョウ)。手事物形式による高低二部合奏物の明治新曲。雲の峰(夏)最中の月(秋)銀世界(冬)と共に「菊原四つ物」と呼ばれ、春をあらわすその第1曲。
 題名の摘み草とは、新春の若菜摘みのことで、人日の節句(1月7日)に七草を摘んで粥にして食べ、一年の無病息災を願っていたことに由来し、その行事のことを歌った曲である。
 春の七草はセリ、ナズナ(ペンペン草)、ゴギョウ(ハハコグサ)、ハコベラ(ハコベ)、ホトケノザ(コオニタビラコ、※ホトケノザは正式には別の草の名称)、スズナ(大根の葉)、スズシロ(カブの葉)。
 構成は、前弾・前唄-手事・ツナギ・チラシ-後唄となっており、ツナギは春の曲に倣ったもの。乙女が里山で楽しげに野草を採る姿が浮かんでくるかのような名曲。

長閑(のどか)さや
雲雀(ひばり)も歌う 弥生空(やよいぞら)
菫(すみれ) 蒲公英(たんぽぽ) 菜の花に
ひらひらと 蝶の舞う
袖も軽げや 乙女子の
心つくし(土筆)も 愛らしく
待つ小鳥にも 一束の
いえづとにせん はこべ草
嫁菜(よめな) 五形(ゴギョウ)も とりどりに
門(カド)に満ちたり 春の色
入相(いりあい)告ぐる 小川辺や
たなびき渡る 夕霞
楽しさ飽かぬ 野辺の摘草

菊原琴治=本名、徳太郎。明治11年(1878)12月25日生~昭和19年(1944)3月25日没
明治~昭和前期の地唄・箏曲、作演奏者。大阪生まれで四歳で失明、1886年に菊原吉寿一(菊植明琴)の養子となる。市立大阪盲亜学校教員、箏曲音楽学校初代校長ほかを勤た。代表作に春琴抄、秋風の辞など。

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