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楽曲解説 -カ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

黒髪(クロカミ)

 地歌筝曲、端唄もの。作曲は湖出市十郎(コイデイチジュウロウ)とも杵屋佐吉(キネヤサキチ)ともいわれている、作詞者は不明で、一説には京本願寺の蓮如上人ともいわれる。。地歌の代表的な曲であり、もっとも愛されている曲でもある。長唄や芝居唄としてもよく用いられる。
 「黒髪」は、昔から日本女性の代名詞でもあり、黒髪(若い頃)から歌詞が始めり、終りに白雪(白髪を暗示させる)を置くことで女性の一生を歌っているのではないか、と考えられている。

黒髪の結ばれたる 思ひをば
とけて寝た夜の 枕こそ
ひとり寝る夜の 仇枕(あだまくら)
袖は片敷く(かたしく) 妻じゃといふて
愚痴な女子の 心と知らず
しんと更けたる 鐘の声
昨夜(ゆうべ)の夢の 今朝覚めて
ゆかし懐かし やるせなや
積もると知らで 積もる白雪

 黒髪を結わうように結ばれていた思いを知ってしまったからこそ、とけてしまった後は独り寝る夜のなんと淋しいことか。片敷く袖をわが夫と、心に聞かせる愚かな女の心も知らず、しんと更けた夜半に遠い寺の鐘が聞えてくる(老けた時の流れを感じさせる)。楽しい夢路に入ったと思うとすぐに夜は明けてしまい、思い出すだに懐かしくやるせない。外には知らぬ間に雪が降り積もり、それは私の憂いに似ている(気付くと白髪も増えてしまっている)。

湖出市十郎=長唄の唄方で江戸後期に三世までいたとされるが、一説には三世市十郎は初世または二世の妻とも考えられ、その場合は四世までいたことになる。初世中村富十郎にともなわれて上方へ赴き、様々な舞台で活躍する。上方に江戸長唄を広めた功績は大きい。

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