楽曲解説 -カ行-
尺八様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。
楓の花（カエデノハナ）
地歌筝曲、手事物形式による高低二部合奏物の明治新曲。作曲は松坂春栄、作詞は尾崎宍夫。初夏の京都嵐山周辺の風景を描いた曲。
花の名残りも 嵐山
梢々の 浅緑
松吹く風に はらはらと
散るは楓の 花ならん
井堰（いせき）を登る 若鮎の
さばしる水の みごもりに
鳴くや河鹿の 声澄める
大堰（おおい）の岸ぞ 懐かしき
川上遠く 不如帰（ほととぎす）
しのぶ初音に 憧れて
舟さし登し 見に行かん
戸無瀬（となせ）の奥の 岩躑躅（いわつつじ）
松坂春栄＝1854～1920年。
八重崎検校の流れをくむ京都下派の2世松崎検校門下。吉沢検校の古今組（千鳥の曲、春・夏・秋・冬の曲などの）手事と替手、秋の言の葉の替手などを手がける。代表曲に楓の花、墨絵の芦など。
その他のカ行の楽曲
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