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楽曲解説 -ア行-

 様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

越天楽・越殿楽(エテンラク・エデンラク)

雅楽の唐楽(左方、中国伝来の曲)で管弦曲(舞のない楽器だけの曲)。

 楽曲の詳しい伝承は不詳で、項羽と劉邦で有名な漢王朝の5代文帝の作や劉邦の軍師張良の作、あるいは雅楽伝来後に日本で作られたとも云われている。楽器編成は、管楽器・弦楽器・打楽器からなっている。管楽器に使われるのは、篳篥(ひちりき、地上の人の声を現す)、竜笛(りゅうてき、天と地の間を駆け巡る竜)、笙(しょう、天上の光・鳳凰)の3種。弦楽器は、楽琵琶(がくびわ)と楽箏(がくそう)の2種。打楽器は、楽太鼓(がくだいこ)、羯鼓(かっこ、指揮者の役割)、鉦鼓(しょうこ)の3種。

 越天楽には、平調(ひょうじょう、12音律でE)・黄鐘調(おうしきちょう、A)、盤渉調(ばんしきちょう、B)の3つの音律での曲があり、一般的に知られているものは平調のものである。原曲といわれる平調のものを越天楽、移調編曲といわれる黄鐘調・盤渉調のものを越殿楽と表記する慣わしがある(※ただし現在の平調のものは途中で失われ、盤渉調から新たに移調し直したもの)。

 尺八に直されたものもあり、山上月山蒐集尺八譜の中に本調べ・雲井調べ・曙調べの3種類が記載されている。また、都山流には越天楽変奏曲という合奏曲がある。

 その他、雅楽と尺八を結びつけるものとして、信西古楽図(しんぜいこがくず)というものがあり、篳篥や竜笛などの雅楽器とともに尺八の図も描かれている。この信西古楽図は、正式な作者は不明だが、芸事に熱心であった後白河天皇の摂政であった信西入道の名前が冠せられいるところも興味深く、当時の楽器・演目資料として非常に貴重なものとなっている。


参考音源:越天楽 平調(演奏 雅音会)

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