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楽曲解説 -ア行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

秋風の曲(アキカゼノキョク)

 地歌筝曲。作曲は光崎検校(ミツザキケンギョウ)、作詞は蒔田雁門(高向山人)。歌詞は白楽天の長恨歌を日本語訳したものを題材にしている。この曲を作るにあたって苦心し、琵琶湖にある竹生島の弁財天に参拝したといわれている。また、この曲を発表したことで当時の職屋敷(盲人達の取締所、検校などの官位を授与する権限もある)の怒りに触れ、著書の「筝曲秘譜」は焼かれ、京からも追われ、北陸で不遇のうちに世を去ったといわれる。あとから見れば、この曲を作曲する以前から職屋敷との軋轢があったのかもしれない。
 この曲は、箏組みの段物と唄物を合わせた形式で、前弾きは雅楽の秋風楽の調べから取ったといわれる。

一歌:
求むれど得難きは 色になんありける
さりとては楊家のめこそ 妙なるものぞかし
二歌:
雲のびんづら 花の顔
げに海棠のねむりとや
大君のはなれもやらで 眺めあかしぬ
三歌:
碧(みどり)の花の 行きつ戻りつ いかにせん
今日九重に 引き換えて 旅寝の空の秋風
四歌:
霓装羽衣(げいしょううい)の仙薬も
馬嵬(ばかい)の夕べに
蹄(ひづめ)の塵を吹く 風の音のみ残る悲しさ
五歌:
西の宮 南の園は秋草の露しげく
落つる木の葉のきざはしに
積れど誰かはらはん
六歌:
鴛鴦(えんおう)の瓦は 霜の花匂ふらし
翡翠のふすま ひとりきて
などか夢を結ばん

光崎検校=関名浪の一、冨機一。生田流、八重崎検校の弟子
幕末新筝曲として三味線と合奏しない純粋な筝曲作品を作ったり、伝統的な地歌物を作りながら新たな試みを試してみたりと革新的な人物だった。代表作として、幕末新筝曲「秋風の曲」「五段砧」、地歌では京流手事物として「七小町」「夜々の星」など名曲多数。

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