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楽曲解説 -サ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

青海波(セイガイハ)

 都山(トザン)流の本曲。1904年の七月に初代中尾都山が作曲。
 日露戦争時のロシアの東アジアの重要拠点である旅順港陥落の際の感激と愛国心から大阪高麗橋の道場で作曲した。青海原の雄大さ、夜襲のための潜航、激しい戦闘、勇敢な戦士達、勝利と安堵などを表現している。
 音楽構成は「前奏、初段、二段、結」からなっており、結び部分のみ本手と替手の二部形式となる。また結びの替手パートには君が代がそのまま借用されており、日本国民としての愛国と誇り、歓びが表現されている。
 雅楽にも同名の青海波という曲がある。また青海波は、着物などの紋様にも良く使用されるが、同紋は御目出度い吉祥紋であり、同じように打ち寄せる波から「波のように変わることのない平安」といった願いが込められている。


参考音源:都山流 青海波(提供:鶴田馨山氏、公開曲リスト

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