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楽曲解説 -サ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

末広狩(スエヒロガリ)

 地歌筝曲、長唄物。作曲は、十代目杵屋六左衛門。もとは狂言にあった演目の一つで、それを題材に大名を女性に、太郎冠者を恋文に読み替えて歌いこまれている。ところどころに、狂言独特の節回しが出てくる。

描く舞台の松竹(まつたけ)も
千代をこめたる彩色(さいしき)の
若緑なる シテとアド(※1)
まかり出でしも 恥ずかしそうに 声張り上げて
太郎冠者あるか 御前(おんまえ)に 念無う(ねんなう)早かった
頼うだ人はけふ(今日)もまた 恋の奴(やっこ、虜)のお使いか
返事待つ恋 忍ぶ恋 晴れて扇も名のみにて
ほんに心も白扇(しらおうぎ)
いつか首尾して青骨(あおぼね)の
ゆるぐまいとの要(かなめ)の契り
固く締緒(しめお)の縁結び
神を頼むの誓い事 濡れて色増す花の雨
傘をさすなら春日山 これも花の宴(えん)とて
人が飲んでさすなら 我も飲んでさそうよ 花の盃(さかづき)
花傘 げにもそうよの やよげにもそうよの げにまこと
四つの海 今ぞ治まる時津風(ときつかぜ、※2)
波の鼓の声澄みて 謡ふつ舞ひつ 君が代は
万々歳も限りなく 末広狩こそめでたけれ
末広狩こそめでたけれ

※1 シテとアド=シテは仕手、狂言の主役。アドは迎合、狂言の相手役のこと。

※2 時津風=時合の風。順風の事。

10代目 杵屋六左衛門=幼名・吉之丞。1800年~1858年。
9代目杵屋六左衛門の次男として生まれる。長唄の中興の祖といわれ、多くの名曲を残している。代表曲に、鶴亀、五郎時致など。

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