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楽曲解説 -サ行-

 邦楽の様々な楽曲の由来や解説などを知り、より演奏を楽しむ為の考察です。

残月(ザンゲツ)

手事物の地歌筝曲で、峰崎勾当(ミネザキコウトウ)が作曲。作詞者は不明。

[前弾]
磯辺の松に葉隠れて 沖の方へと入(い)る月の
光や夢の世を早よう
覚めて真如の明らけき 月の都に住むやらん
[手事-初段]
[手事-二段]
[手事-三段]
[手事-四段]
[手事-五段]
[チラシ]
今は伝手(つて)だに朧夜の 月日はかりはめぐり来て

「シマの三つ物」「芸子三つ物」の一つ。大阪、宗右衛門町の松屋某の娘が夭折(ようせつ)したのを追善した曲とされ、曲の題名はその法名(残月信女)にちなんだものといわれている。手事は五段からなり、チラシがつく。初段と二段、三段と四段とは段合わせが可能。五段目とチラシに菊原琴治の手付け替手を合わせることもある。その他、替手には九州の宮崎勾当や大阪の菊吉勾当の手付けもあり、各地でさまざまな箏の手もあり「京残月」「大阪残月」など区別がある。追善曲として扱われることも多い。 尺八家でも一度は吹いてみたい曲として筆頭に上げられるが、20余分もある長大な曲なので、相当な演奏力と体力を必要とし、生半可な人では聴くに耐えない。

峰崎勾当=生没年不詳
天明・寛政期(1781~1801)ごろの上方で活躍。峰崎は、手事物の確立者ともいわれ、門人である松屋某の娘が、夭悼して作曲された「残月」は五段の手事よりなる名曲として知られ、長唄に取り入れられた名曲「越後獅子」は三段の手事で知られている。代表作に名曲である残月・越後獅子の他に師の追善曲として作曲した袖香炉、日本舞踊で有名な雪、そのほか小簾の戸袖の露などがある。

その他のサ行の楽曲

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